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2008年1月

遷都

「元直殿、

何で董卓は洛陽を

火の海にしちゃったの?」

夕食後、元直さん、孔明さんとで

散歩に出た。
           

ちなみに、今回の

生贄(いけにえ)は均ちゃん。

でも崔州平さんは唐周さんと

飲み明かすらしいから

均ちゃんも元直さんの生贄

時よりは楽かも。
         
           
「連合軍の勢力に

危機感を抱いた董卓は

長安への遷都を決行したんだ」

ん? わからん・・・。

「だから、何で遷都しなきゃ

いけなかったの?」

「は? 洛陽にいても

このままじゃいずれ連合軍に

負けると思ったからだろうが!」

元直さんが 

何でわかんねんだ!?

と口調を荒げた。
       
        
「更には、遷都の際に

連合軍には金目のものは

渡さない!と言わんばかりに

洛陽の金持ち数千人を殺して

財産を奪い、呂布には

先帝の墓を暴かせて

金銀財宝を掘り起こさせたんだ」

そ、そんな酷い事を!?

「連合軍は何をしてたのさ!」

虎牢関の戦いって、何気に

ムカつくね~(-_-;)

「って、玄子

何でお前がそんなに苛立つわけ?」

          
           

元直さんが眉を顰(ひそ)めて

不思議がると

「虎牢関ではもっと

面白かった」

と孔明さんが笑った。

「そうだ。玄子。

ここでまた袁術が

活躍するぞ」

「何ですって!?

(-_-)/~~~ピシー!ピシー!」

          

「って、あいつは足を引っ張った

だけだろう?何の活躍だ?

ところで玄子、お前その鞭(むち)

どこから持ってきたんだよ」

事情を飲み込めない元直さんが

首を思いっきりかしげた。

「鞭は護身用とか。

それより元直兄、連合軍が

洛陽入り遅れた訳を

          
           
「ん?あぁ。曹操は即刻

追撃を申し出たんだが

袁術が

『呂布が敗走したから

今は無理に兵を動かさなくても

いいじゃ~ん。

勝利を祝おうぜ~』って・・・・・

玄子!その鞭しまえ!危ないだろう」

袁術って何のために

戦いに参加したわけ??<`~´>
        
          
「曹操はそれでも

董卓軍を追ったが

多勢に無勢、

かなりの大敗を喫してしまったんだ」

でも、男だね、曹操!

今のところはまだ、

曹操を嫌う孔明さんの

真意はわからないなぁ。

         
         
「じゃ、焼けた洛陽へは

誰も入らなかったの?」

洛陽も帝があってこその都だから

焼けた洛陽には誰も

近付かないほど、みんな性根が

腐っていたのかな?

「孫堅が一番乗りしたはずだ」
           
               

おお!江東の虎!
         
袁術の食糧阻止にも

めげず、焼き野原になった

洛陽の復興に当ったなんて

虎のやることは、やはり違う!

と思い、頷きながら

すっかり整備された今日の

洛陽の路上を見ながら

歩いていると
         
     
「たれかある!」

と思わず言ってみたら

「玄子閣下、

なんでしょう?」

孔明さんは白羽扇で

口元を隠しながら

戯(たわむ)れてくれたんで

堂々と同調してみることに。

「井戸の中に

↓何かある!よきに計らえ!」

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「↑承知!ただ、玉璽(ぎょくじ)

じゃないのが残念ですな

孫堅に遅れをとりましたぞ」

玉璽?って何?
              

「あぁ、孫堅は井戸の中から

玉璽を見つけて・・・・

結局あれが連合軍解散の

引き金になったんだよな。

・・・ところで、何でお前ら今日

そういうノリなわけ?

俺ちょっとさみしんだけど・・・^_^;」

う~ん・・・今日は何となく

番外編のようなノリの本編。
            
             
「孔明殿、

玉璽って何ですか?」

漢字も難しいし。

「皇帝の証」

へ~。孫堅、運がいいね。

「じゃ、それはやはり

発見した孫堅のものなの?」

でも、発見したものが、

皇帝の証ってのが重大だよね。

「そこでまたひと悶着が・・・

それはまた明日にしよう」

       
***この辺から多分

     本当の番外編^_^;***

        
「ところで、孔明殿、元直殿

実は某、体調がいまいち

優れませぬ(-_-;)

風邪を引いてしまったかも&

腱鞘炎が復活してしまいました」

頭がボーとするし。

「道理で今日のブログは

いつもと違うわけだ」

元直さんが胸を撫で下ろした。

「では、明日のブログは休みか?

あ~、今日まで皆勤だったのにな、

残念だな、玄子」

孔明さんが大袈裟に残念がる。

「あまりにも発熱しちゃったら

流石に休みますが

そうじゃない限り更新しますんで」

だから日付変更越えて間もない

今のうちに18日の分をブログっておけば

なんとかなるでせう。

「このブログってたま~に

玄子の実話が入るよな」

元直さんが過去のブログを

チェックし始めた。

「えぇ。昨日の黄河の感想もです」

実際に虎牢関から眺めた黄河の

様子を思い出して書いてみました。

「あ、やばい。

字が霞んできた(*_*)」

今日はこの辺にしなきゃ。

「まだ若いのに

もう目が霞むのか・・・

玄子、お前実は老眼なんじゃ?」

(-_-)/~~~ピシー!ピシー!

|

黄河

「黄河?」

目の前のを流れる

大河に私は悠久の

歴史を漠然と感じていた。

「孔明殿、黄河って

歴史絵巻みたいだね~」

       
     
「その心は?」

孔明さんも隣で黄河を眺めている。

「全体的にはすっごく雄大な流れ

なのに部分的には

激しい轟音を立てている・・・・・」

どんなに壮絶に生きても

長い歴史の上では

本の一瞬の出来事に過ぎない・・・。
                 

「なんか、人間って儚いもんですね~

自然と対比しちゃうと」

孔明さんは何も言わずに

黙って話を聞いていたけど

やがてボソっと言った。         
       
「儚いがゆえに、

人生、如何に生きるか」
           
          

黄河はしぶきを上げながらも

はるか向こう岸まで網羅している。

「孔明殿は

どう生きたいんですか?」

果てしない天地の境目は

どこなんだろう?

「亮を、尽くす・・・・・」

孔明さんが自らに言い聞かせるように

言葉を噛み締めている。

深く聞くのは、今はやめよう。

『亮を尽くす』とはどういう意味なのか

私自身の目で知りたいから。
         
          
「さて。玄、均、崔州平。

洛陽へ行こうか」

なぜか『玄』一文字になっちゃってるよ。

「洛陽?虎牢関の戦いは?」

劉備、関羽、張飛に追い詰められた

呂布が逃げたのは解るけど。

「次は董卓のお出ましじゃないの?」

      
        
「連合軍は董卓軍を追って

洛陽へ行ったんだ」

ということで、連合軍の行ったとおり

洛陽へ。

            
「洛陽は本当に賑やかだよね」

洛陽へ戻り、人々の往来を

見ていると、二十年以上前に

戦があったことを忘れてしまう。

「だが、以前はもっと

豪華爛漫な造りだったんだ。

董卓が、洛陽を火の海にするまでは」

          
洛陽が火の海?

           
***何で都が??***

長かった冬が終った。

やっと孔明たちが帰ってきた。

「楽しんで来れたか?」

あぁ、やっと解放される。

もう、言葉さえ出ないほど

やつれきっちゃった俺・元直。

「ただいま~!

あれ?元直さん、

痩せた?気のせいかな?」

玄子、俺の心労、わかってくれよ~。

「気のせいだよ、

痩せる要因ないし」

こら、均!お前行く必要

なかったじゃないか!

「いや、太ったんじゃないか?」

おい、こら、崔州平!

「元直兄・・・・・」

孔明は何か言いたげに

俺を・・・見下ろしている。

身長高すぎだ!孔明。

「何といえばいいか・・・」

あぁ、やっぱ孔明だけは

以心伝心、解ってくれている。

としみじみしていると

崔州平が水を差した。

「あれ?↓これなんだ?」
   
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「侠之助を貸してやった分、

クリックしろ!崔州平!

それより、孔明・・・俺に

言いたいことがあるんだろ?」

「和菓子のお取り寄せセットは・・・」

「・・・・・(-_-;)・・・・・」

あぁ、そうだった。

こういう奴だったんだ、孔明は。

慰労の言葉を期待した俺が

間違っていた。

「部屋にちゃんとある」

「あぁ、謝謝」

そ、それだけかよ!?

「それから・・・」

そうだ、それからがポイントだ。

「崔州平、今回は世話になったな。

本来なら元直兄がすべきことを

えぇえ(*_*)そうなるわけ?

俺もう、番外編編集者やめます。

ここってロクな事がない。

ってことで

「玄子、明日からお前だ!」

|

はみ出し救世主

「ついに登場!ですね」

私は崔州平さんに

劉備の活躍話を期待した。

「黄巾の乱で旗揚げをして

曹操、孫堅にならぶ活躍をしたんだが

与えられた官職は

彼ら二人とはお呼びも着かない

役職だったんだ」

皇帝の血筋なのに・・・・・

       
         
「安喜(あんき)県ってところを

任されたんだが、劉備はそこで

仁政敷いて領民に慕われていたらしい」

お~! 流石は劉備!

「孔明殿、乱世からはみ出た

はみ出し救世主の登場ですよ!」

私は孔明さんの袖を引っ張った。

「乱世からはみ出た

はみ出し救世主、か・・・。

ま、劉備が安喜県の視察に来た

督郵を鞭で打った時から

劉備の人生はレールから

はみ出たのかもしれないな」

「えぇ?督郵って人を劉備が

鞭打ったの?あの劉備が」

           
        
「玄亮坊、督郵は人名じゃなくて

官位名だ。

劉備は督郵に賄賂を渡さず

それを憎んだ督郵が村人を

拷問して劉備の罪状を書かせたんだ」

な、なんてやつ!でも・・・。

「劉備、悪口書かれる様なこと

したの?慕われていたんじゃ?」
                

「罪状は勿論捏造(ねつぞう)だ。

それを知った劉備が督郵を

鞭打ったわけだ

その後、お尋ね者になって

身を潜めていたが機を見て

反董卓軍に加わったのさ」

あれ? こういう生き方してる人

身近にいるような^_^;

         
         
「孔明殿、劉備って・・・

元直殿と似てない?」

曲がったことが大嫌いで

相手が誰でも正義を貫く・・・。

「ああ、とても。

しかも二人とも親孝行息子

として巷(ちまた)では有名だしな」

お月見の席で

かなり意気投合してたしね。
             

「ところが、参戦したのは良かったが

玄亮の血圧を上げるあの

袁術が、また登場してくる」

き~!!<`~´>董卓の次は

袁術を退治に行きたいくらい!
               
              
「董卓軍の豪傑・華雄(かゆう)に

連合軍はタジタジになって、

関羽が討ち取ってくると言ったんだが、

袁紹は身分の低い関羽を見下して

なかなか承知しなかったんだ」

袁紹!袁術の次はあんたよ!
                 

「身分より実力でしょうが!

身分で敵を倒せたら苦労しないわよ!」

孔明さんが白羽扇で顔を隠している。

さては・・・白羽扇の影で笑っているな。

「崔州平、続きを頼む」

案の定孔明さんは笑いながら

崔州平さんに後の話を託した。
       
        
「結局曹操が、

『ここまで言える男だ』と

関羽を行かせることにしたんだ」

曹操って、こういうところ凄いよね。

「で、『出陣前に一杯飲んで行け』と

熱燗(あつかん)を関羽に差し出したら

『冷める前に帰ってきます』と関羽は

一騎で戦場へ行き、あっという間に

華雄の首をとって帰って来たんだ。

曹操に預けていた酒は

まだ湯気が立っていたとか」

か、かっこいい!!
         
        
「孔明殿、聞きましたか!

これぞ男! これぞ英雄です!

みたか袁兄弟め!って感じですよね」

「そ、そうだな

君はなかなか熱くなる性格のようだな」

孔明さん、まだ笑ってる!
        
            
「それで、この機に一気に攻めよう、と

張飛が言ったら

『身分の低い奴が僕チンに

命令するぬあ!』って

袁術が言ったもんだから

劉備ら三人は怒って陣営を

後にしてしまい

曹操が後に三人に手柄を讃えて

酒を送り

怒りを静めさせたとか」

自分は何もしなかったくせに!

でも、曹操ってやっぱ、

凄いよね・・・。

           

「あ、このへんだったかな」

崔州平さんは馬足・・・

元直さんから勝手に借りてきた

侠之助を止めると前方を指差した。

「ここで、劉備、関羽、張飛の

三兄弟と呂布が戦ったんだ」

三人がかりで?
               

「あれ? あの河は何?

けっこう大きそうだけど」

劉備、関羽、張飛が呂布を追い詰めた

通り道に沿って歩くとそこには

大きな轟音を立てた

雄大な川が流れていた。

私が思わず見とれていると

孔明さんが隣に来て教えてくれた。
        
       
「あれは、黄河だ」

***黄河?***

で、俺は元直だ。

今日やっと本編で

俺の名前が出てきたけど

「なぁ、孔明!」

番外編に遊びに来た孔明は

さっきから茶菓子にウツツを

抜かしている。

「何か?」

「茶菓子もう一つやるから

これ↓クリックしてやってくれ」

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「↑はい、完了。

だが、流石は元直兄。

玄子とは違う」

って玄子から聞いたんだよな、

孔明にクリックさせる時は

お菓子で釣れ、と。

「お前ら、いつ帰ってくるんだ?」

「気が向いたら」

孔明って俺のこと

『元直兄』と呼んではいるが

本当に兄だと思っているのか?

「明日だ!明日お前は気が向く。

俺にはわかる」

さぁ、孔明。

俺を兄として慕うなら

お前が取るべき道は一つだ!

「元直兄・・・

この前頼んでおいた

和菓子のお取り寄せセット、

いつ届くのでしょうか?」

あ! しまった!!(+_+)

だが、ピンチはチャンスだ!

「明日だ!」

あとで唐周さんの馬借りて

和菓子屋に取りに行かねば。

「ならば明日、戻って来ましょう」

と孔明は無邪気に笑いながら

本編操作室に向かっていった。

って、今までもあいつが全部

操作してたのかよ!!

な、なんか疲れた(*_*)

|

江東の虎

「江東の虎?

一気に人類の域を超越

してしまった人なの?」

虎呼ばわりされている

本人は嬉しいのだろうか?
        
         

「孫堅(そんけん)は、

17歳の時に一人

船に乗り込んで

海賊を退治した時から

武勇伝説は始まっているから

気骨ある英雄として名高いんだけど

黄巾賊征圧まで只管(ひたすら)

賊退治に任命されてたよな」

崔州平さんが虎牢関を案内しながら

孫堅について話してくれてる。

「孫堅って17歳で

英雄デビュー果たしたの?」

それだったら虎かも。
           
            
「なんちゃって皇帝

許昌の討伐もしたしな」

許昌?

「許昌って地名じゃなかったっけ?」

と孔明さんに訊くと

「地名もあるが、今出ているのは

賊の許昌だ、人名だ」

ということでした。

ま、紛らわしい(-_-;)

「なんちゃって皇帝ってことは

ニセモノだったの?」

「当然!だから討伐されたんだよ」

それにしても、帝の権力弱いなぁ。

簡単に偽の勅令出るし

偽の皇帝出てくるし・・・・・。

         
         
「黄巾賊の征圧でも

かなり名を挙げていたしな。

董卓討伐の先鋒を任じられるのも

実力からいって頷ける」

と崔州平さんは頷いて見せた。

「じゃ、かなり戦いが

優位になったんじゃない?」

と反董卓軍を応援する私が

手を叩くと

「甘いな、玄亮。

戦国の世はそんな簡単に

いかないのだよ」

孔明さんが残念でした、と

私の期待に首を振った。

      
         
「孫堅が活躍すれば

帝が助けられる、と本気で

喜んだ群雄はいたであろうか?」

え? 喜ばないの?

「手柄を孫堅に全て奪われることを

恐れ始めたんだ」

はぁあ?

「おかしくない?

帝と民衆を救うために決起したのに

何考えてんのよ!

そんなんだから黄巾賊のような

一揆が起こるんでしょうが!」

き~!!!<`~´>

なんて奴らなの?
        
        
「ほぉ。玄亮はそういう考えか。

いい理想だな。果たしてこの

乱世でいつまでそう言っていられるか

興味が湧いてきたところだ

だが、少し落ち着け。

血圧が上がるぞ」

孔明さんは好奇心を私に向けた。

「これが冷静でいられますか!

孔明殿はこの後どうなると思う?」

私は興奮しながら孔明さんに訊いた。

「いや、私は結果を知っているから。

寧ろ君の今後が楽しみだ」

あ、そうだった。

私だけが虎牢関の戦いを

知らないんだった。
        
        
「孫堅の手柄を妬んで

兵糧を送らなかったことで

結束が固かったはずの

連合軍に亀裂が入り始めたんだ」

なぬ~(*_*)

「命懸けで戦っている孫堅に

兵糧を送らなかったの?

そんなおバカは誰?」

話聞くだけでも腹立たしい!

「袁術」
             

袁術?って確か

「袁紹の異母弟だっけ?

孔明殿!袁術は国のことを本当に

思っているんですか!?」

「全然。

それよりも、今は昔となった話に

そこまで興奮できるとは面白いな」

孔明さんの関心は私の

感情の起伏のようだ。
          
          

「しかも、袁術と来たら凄いぞ。

後日、孫堅に兵糧を送らなかったことを

咎(とが)められた時

『兵糧を送らないよう言ったのは

こいつなんだ』と自分の部下の首を

斬ってその場をやり過ごしたんだ」

孔明さんは私の反応を楽しむように

教えてくれたけど、

他人事ではありません!

国の未来がかかった戦いなのに!!
       
         
袁術め!!!

なんて卑怯で狭量な男なの?

「孔明殿、こうしてはおられません!

敵は味方にいるのです!」

「では、帝はどうする。

本末転倒ではないか?」

孔明さんって本当に感情に

流されない人だなぁ。

「ううう・・・

ここは耐え忍ぶのみ(T_T)」
           

「耐え忍んだといえば、

やはり、劉備の右に出るものは

いないだろうな」

ついに登場!

賭けの対象・劉備!

   

***でも劉備って

        何に耐えたの?***

って俺・徐庶様の忍耐は忘れてるのか。

「なぁ、玄子、何か忘れているだろう

いい加減に、俺を解放してくれよ。

「う~ん・・・・・

あ!↓クリックお願いします」

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「↑はい、クリック!したからな。

ちゃんと俺の回数にしておけよ

・・・ってそれだけじゃないだろ。

重大なことがあるだろ?」

玄子ってどっかポケ~(・。・)と

してるからなぁ。俺は忍耐の限界に

チャレンジする気はない。

「あ! 忘れてた!!

元直殿、本当にごめん」

やっと思い出したか。

「崔州平さん、足がなかったから

侠之助借りています!!」

えぇえええ(+_+)

逃げるに逃げられない!?

「じゃ、俺はお前らが帰ってくるまで・・・・・」

ずっとこのままかよ!

「ご、ごめんなさい!m(__)m」

「・・・いいよ、いいよ

玄子は悪くない。ははははは。

お前らが楽しければ俺はそれでいいさ」

・・・・・多分(-_-;)

俺って、生まれ着いてのお人よし

なんだよな~。

この性格、なんとかならね~かなぁ。

今年の目標:ノー!といえる元直になるぞ!

「ごめんね・・・。均ちゃんと

交代しようか?」

「ノー!」

あ、ち、ちがった~!!\(゜ロ\)(/ロ゜)/

「解りました。

それではお言葉に甘えます!」

と笑顔を残して

玄子は行ってしまった・・・。

俺、生粋の中国人あるね。

外来語使うのはやめよう、

と決意した元直でした(T_T)

嗚呼・・・。

|

復習の時

「孫堅? えっと・・・」

これまで何人出てきただろう。

「玄!(玄子、玄亮どっちでも可!)

突然だがここで復習をさせてやる。

光栄に思え」

た、助かった~。
             

「『子曰 学びて時に之を習う

亦 説(よろこ)ばしからずや』

といったところだ」

「論語だったけ?

よくスラスラ出てきますね」

ま、孔明さんなら論語以外でも

すぐにスラスラ出てくるけど。

「『論語』くらいは・・・読んでくれ給え。

我が諸葛家では

儒家の教えを尊んでいるものでな」

弟子を目指すからには

チェックしとかなきゃね。
              

「孔明殿の生まれた所って

孔子の故郷の近くなんだよね」

「(私に殿をつけて聖人である

孔夫子(≒孔子様)を呼び捨て?)

・・・ん、まぁな。

玄、知らないということは

ある意味恐ろしいものだな」

「何がぁ?」

孔明さん、何か恐いもの知らずの

人にでも会ったのかなぁ。

「まぁ、いい。始めるぞ」

「あ、はい!」

こうして復習の時は

訪れた。

      
「黄巾の乱を起こしたのは誰だ?」

ってクイズ形式なの?

「張角(ちょうかく)!」

「黄巾の乱制圧後

少帝を擁立(ようりつ)した

何進(かしん)に代って

実権を握ったのは誰だ?」

何進が宦官(かんがん)に殺されて

袁紹(えんしょう)が宦官

皆殺しをして、その宮殿の

混乱に乗じて現れたのが
          
  
「董卓(とうたく)!」

「その董卓は少帝を廃して

陳留王を帝にしようと

画策したがこれに異を唱えたのは

誰だ? そしてその結果どうなった?」

なんて恐ろしい復習の嵐。

これで間違ったら

今までの時間を還せ!って

『復讐』されそう(-_-;)

間違われないな。
      
        
「丁原。でも養子の呂布が

赤兎馬と引き換えに丁原の

首を取って董卓に寝返った!」

は~。しんどい!

次から次へと・・・。

「どうした? まだまだ

復習は続くぞ?」

それでも孔明さんは容赦してくれない。
          

「次! 丁原と同様

少帝を廃することに異を唱えたのは

誰だ? どうなった?」

「袁紹! 官位を授けられた」

「どうして殺されなかったんだ?」

「名門のおぼっちゃんだから!」

意見陳述もある

クイズは、疲れまする(*_*)
      
           
「董卓暗殺に失敗して

逃亡したのは誰だ?」

「曹操!」

「曹操を捕らえたものの

逃がしてやったのは?」

「陳宮!」
            

「曹操が書いた

偽の勅令で諸侯が集った

連合軍の盟主は誰だ?」

やっとここまで来たよ。

「袁紹!!!」

は~ やっと終った~。

            

と思ったら

「ウォーミングアップは

出来たようだな」

はひ?(+o+)

「字(あざな)とは

何か、いってみろ!」

常識確認クイズもあったのぉ?
             

「親、君主以外は

面と向かってその人の名を

呼ぼうものなら教育的指導!

無礼この上ない非常識!

なので、字で呼びます

ただし、字をもてるのは

一定の身分の人以上」

らしいけど。

「そうだ。士大夫以上で

なければ字(あざな)はない」

は~今度こそ

これで終了だよね。

         
         
「ところで玄子、君の名の呼び方。

げんこ、と思っている者がいるとか」

げ、げんこ~?

ありえね~!(-_-)/~~~ピシー!ピシー!

「そんな失礼な奴は

どこのどいつですか?」

私は玄子!本来は

XUAN ZI(しゅえんず)ですが

読みにくい場合は『げんし』と

呼ばれています。

        
     
「あれ? 玄子って

げんこ じゃなかったっけ?」

と、いって出てきたのは

「元直殿! 唐周さんと

お留守番してたんじゃ?」

無礼者は元直さんだったのか。
           

「ふん! 置いていきやがって!

今日は特別復讐の日らしいから

出てきたんだが」

元直さんにとっては

復習じゃなくて復讐だったのね^_^;

「おい!玄子!均!孔明!

って崔州平までいるのかよ?

なんで俺を置いていったんだ?」

にほんブログ村 小説ブログ 歴史・時代小説へをクリックした回数が一番少ないから」

「↑ってそんな重大なものだったわけ?

だったら、明日から番外編は

俺が編集してやるから早く

俺を唐周さんから解放してくれ!」

「どう編集するの?」

「とりあえず、毎回、前日の

番外編を更新する手間を

俺がなくしてやる。

一日完結の番外編を試みる。

どうだ?」

じゃ、明日からは

番外編、元直さんに

お願いしますm(__)m

|

名門と姦雄

「ところで、玄亮坊」

崔州平さんは、からかいながら

私を呼んだ。

「虎牢関の話にこのまま

流れ込むのと、

袁紹の、虎牢関までの

経緯、どっちを知りたい?」

       
          
やっぱり名前を聞いて

しまったからには

どんな人なのか知りたいし。

「袁紹の話をお願いします」

ということで袁紹の少年時代を

話してくれることになったんだけど。

          

        
「袁紹と曹操は幼馴染だった

らしいさ」

曹操が絡んで来るとは。

「一番笑えたのは

花嫁強奪物語だ。

曹操は、袁紹と企んで

花嫁を奪ってしまおうと

計画したんだ」

・・・笑えないって!

    
       
「花嫁が曹操のお気に入りだったとか?」

「気に入っていたのは袁紹だったかな。

傾国の美女だったらしい。

そこで袁紹と新婦の家へ入って

さぁ、逃げるぞ、って時になって

袁紹が足を挫いたんだ」

袁紹って・・・・・・使えない(-_-;)

「そこで、曹操は

『花嫁泥棒、ここにあり!』と

叫んだ」

      
           
えぇ?そんなことしたら、

見つかっちゃうジャン!

「ビックリした袁紹は

足の痛みを忘れて

逃げ出すことが出来、

傾国の美女と駆け落ちしたそうだ」

曹操の機転の速さは流石だけど

やり方が姦雄だね・・・^_^;
       
          

「曹操は美女に興味なかったの?」

本当に袁紹のためだけに

危険を冒した友人思いなのかな。

「おおありだ!

後々教えてやるよ

崔州平さんが漸く

序章を話し終えたように

一息ついた。
         

           

「じゃ、袁紹はその後

どうしたの?」

名門ってからには

朝廷に仕えていただろうに。

「何進亡き後、宦官皆殺しの

筆頭にたったり、

董卓の少帝廃止運動にも

異を唱えたり、と

それなりに朝廷への忠義を

みせてはいたようだ」

崔州平さんに代わって

孔明さんが続けた。
           

         

「丁原は少帝廃止運動に

異を唱えて殺されたのに

袁紹は殺されなかったの?」

「そこは、名門の力。

叛乱されたら厄介だからと

官職を与えられんだ」

丁原とは扱い方がまるで違う。

「董卓にさえ一目置かれる

名門の出だったから

虎牢関で反董卓軍の

盟主になっても

誰も文句は言わなかったんだ」

          

           
「虎牢関の戦いは

やっぱり、正義の連合軍が

勝ったんでしょ?」

私が結果を求めると

そんなに急ぐな。

ここでまた新登場人物がいる」

孔明さんがゆっくりと

白羽扇を左右させた。

「江東の虎・

孫堅(字は文台)だ」

***虎?***

「孔明殿、一体

何人出てくれば気が済むんですか?」

「どの程度まで詳しく知りたいか、

にもかかっているが」

「大局で結構です。

大体の流れがわかればそれで」

「そんなんでこのブログは

やっていけるのか?」

「↓クリックしていただければ

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「↑は毎回クリックしているが・・・

本当にこれでやっていけるんだろうな?」

「このクリック激励がないと

たまには休んじゃえ~って

思ってしまうので」

「君は一度休むと

一ヶ月は休んでしまうからな・・・・・

とりあえず、景気づけに

私がたまには作ってやろう」

「何を?」

011200071 おしるこだ!」

          
              
            
             
光栄に思え!」

「すっげ~孔明殿!

しかもちゃんと画像まで!」

「私を誰だと思っている。

ざっとこんなものだ」

嗚呼、鏡開き、万歳\(^o^)/

|

盟主の座

「反董卓軍は

ここに集ったのさ」

崔州平さんがかつて

戦があった虎牢関につくと

ガイドを始めてくれた。

「盟主は勿論、曹操?」

「いや、そこが曹操の

恐いところなんさ」
                         

呂伯奢事件の後、

陳宮に愛想を尽かされた

曹操は独り故郷へ帰り

父親の友人に莫大な費用を

援助させると

「董卓討伐」の勅令を出して

諸侯に呼びかけたという。
         
         
「勅令って帝の命令だよね。

そんな偽の勅令でよくみんな

立ち上がったね」

董卓に監視されている

幼い帝に勅令を出す

力も何もなかっただろうから

誰が見ても偽の勅令って

解りそうなものなのに。
         

         
「偽物かどうか、というのは

どうでも良かったんだ」

孔明さんが当然のように言った。

「みな、『切っ掛け』が欲しかっただけ」

なるほど。

「董卓を倒して帝をお救いする

切っ掛けなら偽でも構わないよね」

私が納得を始めると

「大義名分としては、な」

孔明さんは意味ありげな言葉を

濁らせたまま、崔州平さんに

話の続きを促した。
         
        
「盟主は、曹操じゃなくて

『袁紹・(字は本初)』になったんだ」

次から次へと出てくる名前。

頭が混乱・・・・別にしてないや。

隆中の意味不明な親戚関係よりは

ずっと解りやすい。

       
         
「何で曹操じゃないの?」

曹操の働きかけで結集したのに。

「袁紹ってのは漢の名門の家柄で

いわゆる、おぼっちゃんだったわけだ。

盟主に祭り上げておけば

袁紹は喜ぶし、他の群雄も、

名門のぼっちゃんってことで、納得。

不平は出ない。しかも、何かあったら

盟主である袁紹に責任を

背負わせることが出来るから、曹操は

敢えて袁紹を担ぎ出したとも

いわれているんさ」

・・・流石は姦雄(-_-;)

計算高いなぁ。
               

「ちなみに、袁紹には母違いの弟

袁術がいる。字は公路」

孔明さんは私が苦手な

『血の繋がり分野』を

わざとらしいタイミングで教えてくれた。
                 

「まだ容量は大丈夫だろうな?

虎牢関の戦いでは群雄勢揃いだ

今までは序曲に過ぎない」

       
***えぇ?まだ出てくるの?***

「まだまだ、ここからだ!」

「今日まで活躍している

英雄の中で、孔明殿は

誰を支持してるの?」

「どれも願い下げだ」

「何で?」

「自分の野心第一で

誰も民のことを考えていないから」

「劉備は?」

「彼は賭けの対象だから

選考からは除外している。

それよりも玄! 何か忘れていないか?」

「玄?」

「玄亮、玄子どっちでもいいから。

大切なことを忘れているぞ」

「あ!↓クリックお願いします!」

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「↑クリックはしてやった。

もっと大切なことがあるだろう、玄!」

「えっと・・・」

「昨日は鏡開きだっただろうが!」

孔明さん、いつの間にか

日本の風習を堪能している。

「風習とはその国の

民俗意識の現れ。

先人の知恵を無駄に廃してはならぬ

と長々と説教を続けられたいか、

それとも・・・」

「今すぐお餅を焼いてきます」

「(我が事なれり!)

硬くならないように注意しろよ」

「はい!」

これも弟子としての修行・・・

頑張るぞ!!!

|

洛陽と漢王朝

「ここが、洛陽?」

でっか~!!

人たくさん!

賑やか!

美味しそう!!!

「華やかだね~」
             

新野城とは比べ物にならないくらいの

大規模な城内。

私たちは洛陽城へ入って

こころなしかゲッソリしている元直さんと

ワクワクして楽しそうな唐周さんを

旅館に残して

三人で散歩に出かけた。


           
           
「ここが、都だ」

孔明さんが街を歩きながら

感慨深そうに言う。

「誰の?」

「後漢王朝の!」

孔明さんがちょっと苛立った。

「ふぅん。

漢王朝の都は洛陽っていうんだ」

「いや、前漢は長安、

後漢が洛陽だ

漢王朝に前と後があるんだ。
         
             

「漢王朝そのものは400年もの

歴史があるんだが、

漢の高祖・劉邦が『漢』を建ててから

約200年後、一端漢は倒され

『新』の時代になった。15年くらいの

短命王朝だったが。

その後再び劉氏の手によって

漢王朝が復興され、これを

『後漢』と呼んでいる」

へ~~~。

そんな歴史があったんだ。

      
         
「だが玄亮、

栄えてはいるが

これが漢国全土の都

どう思う?」

う~ん、そういう見方をするとなると

「歴代の都の割りに

何か建物とか新しい感じが」

もうちょっと鄙(ひな)びていても

おかしくないよね。

200年以上も都しているんだから。
          
           
「それは、董卓が焼き払っちゃった

からなのさ!」

と急に目の前に現れた人が

それまでを見ていたかのような

説明を付け加えた。

「え? あのぉ・・・」

誰?

「おお、崔州平!」

孔明さんの知り合いみたいだけど。

「よぉ。孔明。

相変わらず気まぐれ放浪旅に

出ていたのか。

って均も今回は一緒なのか」

均ちゃんも知ってるってことは

隆中仲間?

      
      
「ちなみに元直兄も

同行しています」

隆中仲間、洛陽で再会か。

「で、こっちの

坊やは?」

ぼ、坊や??

「あ、もしかして

お嬢チャンか?

背が低いし」

・・・・・悪かったわね(-_-;)

どうせ孔明さんと並べば

背の低さが目立つさ!

坊やでも嬢ちゃんでも

どっちでもいいよ。
           

「時と場合によるが

今は玄亮。

訳あって付きまとわれている」

「ストーカーか?」

ひ、ひど!(T_T)

「・・・・・いや。こいつは、

前回の旅の途中で拾ってしまったが

今は私の弟子になるため

修行をしているところだ」

文句大有りな私の視線に耐え切れず

観念したように言い直すと

孔明さんは、新しく出て来た

朋友を紹介してくれた。

            
         
「彼は元直兄と同じく

『学業堂』で知り合った親友でな。

崔州平、という男だ」

学業堂?

そんな話聞いていたっけ?

「均ちゃん、学業堂って

何だっけ?」

「黄承彦先生の私塾だよ」

黄承彦? これまた初登場だ。

あとで詳しく聞いてみよう。
          

          

「話を逸らしてしまったようで

ごめんよ。

その代わりに、

董卓が洛陽を焼き払うことに

なった経緯を

教えてあげるさ。

そうだ、今から虎牢関へ

向かおう!」

洛陽について休む間もなく

「それはいい!」

元直さんを唐周さんのもとに

置き去りにしたまま

虎牢関へ行く事になった。

「孔明殿!

元直殿は?」

            
***元直さんって

     損な役回り多いね、最近***

「大丈夫だ。

元直兄の運勢は来年ピークを

迎えるから」

来年?

今年始まったばかりじゃん。

「孔明殿の運勢は?」

「私か?」

孔明さんは暫く星を眺めると

「今年は良い年になりそうだが

・・・・・来年秋から翌春まで、

勧誘に注意、と出ている。

何のことであろうか

勧誘ならいつもあるのだが

特別な何かが起きるのだろうか?」

白羽扇を顔の前に持ってきて

考え始めた。

「気にしない、気にしない。

それよりも、厄除けに
          
↓クリック宜しくです」

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「↑クリックはしてやったが

厄除けは無理だろう。

ところで君の運勢は・・・・・

あ!」

な、何?

「何か重大事でも?」

「(私に上手く利用される、と出ている)

弟子として精進すれば

自ずと結果が出てくるようだ。

期待しているぞ

天文に逆らってはならん、

わかったな」

孔明さんはそういって

頭を撫でてくれた。

「は、はい!」

孔明さんに期待されるなんて、

玄子、感激(T_T)

|

玄子→玄亮

「なぁ、玄亮」

私たちは今、

洛陽への道を進んでいますが

「お~い! 玄亮~!」

男装というのは、思いのほか

楽しかったりするわけで。

「玄亮!!」

             
         
パシッと白羽扇が男装した

私を呼んだ。

「孔明殿。何か?」

「・・・・・何か? じゃないだろう。

玄亮とは誰のことかね?」

そうじゃった、そうじゃった。

「君が自分で

『玄亮がいい!』と

駄々をこねた結果がこれか?」

べつに駄々をこねたわけじゃないけど。
           
          
男装するに当たり

名前も男装したいな~と思い

玄直、とか玄均って

候補がでたけど

玄直だと元直殿と見た目

区別つかないし、

玄均って何か『現金』っぽくて

「お前そのままじゃん」と

つっこまれるのは目に見える。
            

そんな悩み時に

「玄周がいいじゃないか~

玄周にしようぜ~」

と唐周さんに押し切られそうになり

「玄亮にします!」

孔明さんの名を拝借させてもらう

ことに勢いで決定しました。

唐周さんとお揃いって

いやじゃないけど・・・何だかなぁ。

         
           
「玄亮?」

孔明さんは当初、迷惑そうだったけど

「ま、玄子と名付けたのも私だ。

精々、亮の名に恥じないようにな」

諦めながら許可してくれた。

そんな経緯があって

男装時は「玄亮」と呼ばれることに

なりました。

         
「玄ちゃん!」

機知吉と若水の間に

割って入るように

均ちゃんが隣に来た。

玄亮ちゃん、は

流石に呼びづらいらしい^_^;
             

「もうじき洛陽だけど

唐周さんはどこまで一緒に

着いてくるのかなぁ?」

そうなんだよね・・・。

唐周さん、お金はあるけど

楽しみがないらしく

金銭面全部負担するから、と

同行を願った。
        
      
「いや、それには及びません」

孔明さんは頑なに断り続けたが

「妻が生きていた頃はさぁ――」

と長々と話し始めそうになったのを

察知した元直さんが

「いいんじゃね~の?」

と話をまとめてしまった。
          
          
なので、出立してから今日まで

必然的に

元直さんは唐周さんの

話し相手になっている。

洛陽に着いたらそこで彼らには

物見遊山でもしてもらい

我々は虎牢関へ向かうが、

いいか?」
             

洛陽って物見遊山できるくらい

大きい都市なんだね。

「洛陽って新野よりも

大きいの?」

今のところ新野城しか知らない私。

「・・・・・論より証拠。

直に玄亮の目で確かめろ」 

そういわれて白羽扇が指した

山間の先には色鮮やかに

大きな城が開かれているのが

遠目でも何となく解った。

「あれは?」

          
「あれが、洛陽だ」

***あんなに

      でっかいぬぉお?***

「って洛陽城って刻まれているのが

見えないのか?」

はぁああ?

「見えるの?」

何キロも先にあるのに

どうやって??

「物見にも先遣隊にも

なれないではないか!

どうするんだ?」

「と、とりあえず・・・」

「とりあえず?」

「↓クリックしてくれれば、

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「そんなの言い訳にも値しないぞ。

(クリックはしたが)」

「じゃ、じゃあ。

甘党代表として

孔明殿の為に津々浦々の

美味しい甘味処から

お取り寄せっていうのは?」

「玄子・・・やれば出来るではないか!

君のそういう活躍に期待しているぞ!

弟子がいるというのは、

なかなか良いものだな」

きっと、この修行がいつかは

大きな花を咲かせると信じて

頑張ります!!(^o^)丿

|

呂伯奢の悲劇

「孔明殿、突然

どうしちゃったの?」

孔明殿が俺っていうのも変だし。

もしかして白羽扇をすぐに

還さなかったから?

「俺の言うことは正しい

俺の成す事も正しい」

孔明さんに何が遭ったの?
             

「孔明殿、よくわからないけど

ごめんなさい!」

よくわかんないけど、

謝っておこう!m(__)m

「・・・曹操の姦雄たる所以の

現れた言葉だ

謝るようなことを何かしたのか?」

へ? 曹操の言葉だったの?

びっくりした~。

なんか今日は胃が痛い(-_-;)

       
     
「でも、どういう情況で言ったの?」

曹操と陳宮が駆け落ちして

旧友の家に逃げ延びたんだよね。

「で、そこの主

呂伯奢(りょ・はくしゃ)さんが

曹操を匿(かくま)ってやると請け負って

『一緒に酒でも飲もう』と

彼は酒を買いに出かけてたんだ」

やはりこういう話は

唐周さんの役目なんだね。
           
         

私たちはイノシシを

皿に分けて食べ始めながら

唐周さんの話を聞いた。

「呂伯奢が出ている間、

曹操たちは眠っていたが

さっきのように、包丁を研ぐ音で

目を覚まして

『呂伯奢が俺たちを売った』と

思い込んで、一気に家人を惨殺。

だが、実のところ

イノシシを料理して

もてなそうとしただけだったんだ」

曹操って、おっちょこちょい?
            
         
でも、その勘違いで殺された人って

浮かばれないよね・・・。

「じゃぁ、呂伯奢さんが

戻ってきたら大変だね」

援けてやったのに家族を

殺されるなんて。
            

    

「そうなんだよ。呂伯奢も

タイミング悪すぎた。

酒を買って戻ってきたところを、

逃げ出す曹操たちと会ってしまってな。

殺されたんだ」

ひょえ~~~~~

「さっきは勘違いだったけど

今回は確信犯なんでしょ?」
          
        
「あぁ、陳宮の話によると

曹操は『家に帰って家人が

皆殺しされたと知れば

ますます厄介なことになる

災いの元は早めに消すべし』

と言い訳したらしい」

災いの元って曹操なんじゃ(-_-;)
               
         
「で、その時に言ったのが

さっきの孔明の言葉だったんだ」

元直さんはそう説明しながらも

「何でお前、曹操の言葉

言ってみたわけ?」

孔明さんに問い詰めると

「曹操の心理を探るため。

玄子の情況は

仮想・曹操の部下として

丁度良かったから」

訳のわからないことを言った。
         
         
「何か解ったのか?」

「心の動き方は何となく」

「そうか」

って二人だけで何の話?

「玄子ちゃん、気にしないで。

お兄ちゃんと元ちゃん

よくあることだから」

均ちゃんがフォローに入った。

よくわからないから、いいや。

気にしないでイノシシ食べませう♪
        
          
「ところで、明日には

出立し洛陽や虎牢関へ

向かいたいのだが、

そこまでの道程は物騒だ。

玄子、男装しろ!」

は?男装??

          
***え? おかまになるの?**

「違うだろ!おかまの逆だろうが!」

元直さんがビシッと叩いた。

「じゃ、元直さんが女装しようよ」

「い、いやだ!何で俺が?」

「あれ?聞いていなかった?」

「何を?」

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「へいへい。で?

これと女装なんの関係が?」

「皆勤賞のご褒美に孔明さんが

『元直兄が玄子を

楽しませてくれるだろう』

って予言してたから」

「・・・・・孔明はどこだ?」

「留守です( ^^) _旦~~

変わり者だからいつ帰ってくるか

解らないそうです」

本当は部屋にいるけど。

「女装なんて楽しくないぞ、玄子。

ケーキバイキング連れて行ってやる。

どうだ?」

わぁい\(^o^)/

こうして、元直さんのおごりで

ケーキバイキングへ行くことになりました♡

***

「あれ? 孔明、旅行行ってたんじゃ?」

バイキング会場に着くと何故か孔明さんが。

「これは奇遇。今帰ったところです」

・・・待ち伏せしてたんだね^_^;

「じゃ、ついでに奢ってやるよ」

こうして孔明さんもバイキングへ。

「玄子、弟子として

なかなか見所あるぞ!」

う~ん、誉められてるのか?

「これからの活躍にも期待しているぞ!」

|

信頼の決断

「玄子!」

孔明さんが決断を迫りながら

白羽扇を左右させた。

「孔明殿!白羽扇貸してください!」

こんな時だからこそ

手にしてみたい、白羽扇。

「・・・・・まぁ、いいだろう」

孔明さんは渋々と

白羽扇を手渡してくれた。
        
          
白羽扇は思ったよりもズッシリしてる。

心地いい重さだ。

なんだか、不思議なくらい

心が落ち着いていくのが解る。

            
「唐周さんを、信じます」

信じたい、と思ったのは

ここに孔明さんがいるから。

諸葛玄叔父さんの一件で

他人を根底から信じることに

興味、関心さえも抱かなくなってしまった

孔明さんに、私が出来るかもしれない

唯一の『可能性』を願っているから。
             
               

「本当に、それでいいんだな?」

孔明さんと元直さんが最終確認した。

「はい。今から台所へ行って

私がこの目で確かめてきます。

変事があったら、即逃げてください」

ちょっと恐いけど、こうなったからには

全身肝っ玉にせねば。
            
         
「これ、ありがとう」

孔明さんに白羽扇を返そうとすると

「やぁ。お待たせ~!」

唐周さんがイノシシの丸焼きを

持ってきた。

「唐周さん・・・」

よかった~~~。

「元元の真っ青な顔、

あれはちょっと演じすぎだろう?」

え? 唐周さん、今なんと?
          
         
「ははは。やっぱりぃ?」

って、元直さん・・・何が?

「けど、唐周さんの笑い声

あれは本当に不気味だったぜ」

え? え? え?

「いや~ 飲みすぎた上に

料理酒使ったらこれがまた美味しくて

ついつい、酔ってしまったみたいでな」

も、もしかして・・・・・

        
        
「おい、玄子。

白羽扇を早く返せ」

孔明さんが、

「今になって気付いたのか?」

と付け加えながら白羽扇の

返還を要求した。


          
         
「玄子?」

「いやです。

白羽扇は還しません。

みんなが本心を話してくれない限り」

白羽扇には、人質ならぬ、

みんなの心質になってもらおう。

「本心? なんだそれは?

そんなことより白羽扇を早く還せ」

孔明さんがムッとして手を出したので

私は白羽扇と一緒に

孔明さんに背を向けた。

あんなに悩んで決断した

私はなんだったの?

笑い者?

「ちょっと・・・やりすぎたかも」

元直さんのギコチナイ声が

空気を硝子球のようにした。
            
           
「わ、悪かった!

全部、おっちゃんが仕組んだんだ」

唐周さんが慌てて謝った。

「玄子、怒るなよ。

今のは曹操と陳宮の話を

再現しただけなんだ。

曹操は、刃物を研ぐ音を

自分を殺す準備しているんだと

勘違いして、一家皆殺しにしたんだ」

なんか・・・唐周さんと元直さんが

必死になっているのをみていたら、

ムッとするのが馬鹿馬鹿しく

なってきた。
              

「僕は、芝居だとは

知らなかったけど・・・」

「え? お前も知らなかったの?」

元直さんの驚きに、静に頷いた

均ちゃんは私の前に座って続けた。

「これが本当だと思ったからこそ、

みんな玄子ちゃんの判断に

援けられたんだよ」

均ちゃんの笑顔は滞った空気を

昇華してくれた。

               

「玄子、少なくとも君の事は・・・

信頼してやってもいいと解った。

光栄に思え!」

やっと、孔明さんの本心が聴けた。

「俺も。お前なら

これから先、何があっても

信じ貫いてやるからな。

命懸のお前の判断、

嬉しかったぜ」

元直さんがその場の雰囲気と

私の心を上手くまとめてくれた。
           
          
「孔明殿・・・

白羽扇、ありがとう」

孔明さんは白羽扇を手にして

安堵の溜息を吐くと

「玄子、よく聞け。

俺が天に叛こうとも

天下の人が俺に背くことは許さん!」

って 一体どうしちゃったの!?

            
***お、俺?
***

「玄子、いい加減に答えろ。

許劭とは誰であったか?」

「あ~。人相見!

論諸子に出てきた人だよね」

やっと思い出したよ・・・。

危なかった~。

「ところで孔明殿!」

話題変えよう。

「何だ?」

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何かご褒美ください!」

「そうだな・・・・・

私の占いが正しければ

元直兄が玄子を愉しませてくれる、と

出ているぞ」

「本当?」

と話していると元直さんがやって来た。

「玄子、私は留守だ」

「え?元直さんなのに?」

「あぁ、そのほうが何かと都合がいい」

一体何が起きるんだろう?

孔明さんの占いの結果はいかに?

|

研がれし音

「陳宮ってのが県令をしている時に

お尋ね者の曹操を捕らえたんだが、

これがまた、意気投合してしまったらしく

一緒に駆け落ちしたんだ!」

まぁあ!なんてことでせう(・。・)

「元直兄、あらぬ疑いを持たれる

言い方は避けたほうが・・・」

孔明さんが困ったように

元直さんに笑って見せた。
           

「孔明、俺と駆け落ちしないか?」

酔っ払い、元直さんだけど

「絶対にいやです!

唐周さんと、どうぞ!

なんならこのまま、元直兄を

唐周さんに預けて行くもよし」

慣れてるね、孔明さんは。

「・・・俺が悪かった。許せ!」

唐周さんが夕食の支度をして

くれているのをいいことに

くつろぎモードが漂った。

        
「でもね、駆け落ちしたのも

束の間、曹操と陳宮は

すぐに別れちゃったんだ」

均ちゃんが久々に口を開いた。

「均、起きてたのか?

居たのも気付かなかった」

元直さん、酒飲み過ぎ。

さっきから、なかなか失言多いよ^_^;

「均はこう見えて人見知りだから

唐周さんにまだ慣れないんだろう」

へ~。均ちゃんって人見知りだったんだ。

人懐っこいと思ってたけど。

          
「曹操が陳宮といっしょに

旧知の家に泊まらせてもらったんだけど

そこで、陳宮は曹操の本性を

見てしまったんだよ」

均ちゃんは元直さんの言葉には

反応せずに、話をしてくれた。

「どんな事件があったの?」

本性ってことは・・・さては

曹操は―――!?

「しっ」

孔明さんが途端に唇に

人差し指を当てて、

沈黙を要求した。
         
           
「・・・何か、聞こえないか?」

耳を澄ますと

何か、刃物を研ぐような音が?

「ふひゃひゃひゃひゃ」

不気味な唐周さんの笑い声も

漏れて来る。

「な、何の音?」

私が声を震わせて孔明さんを見ると

「元直兄・・・もしかして・・・」
              
              

孔明さんは意味深な眼差しで

元直さんを見つめた。

「俺の・・・せいかも」

さっきまでオチャラケていた

元直さんが真っ青になった。
             
           
「俺・・・お尋ね者だったろ?

馬飛虎を切り殺したから・・・。

お前らも巻き添えにして

なんらかの罪人だと訴えれば

相当な金になるから・・・」

え? な、なに?

心臓がドックンバックンしてる。

「唐周さんはそんな人じゃ

ないよ。今だって夕食作ってくれてるんだし」

お茶屋だって、唐周さんの

優しい心の現われなんだもん。
         
           
「じゃ、じゃあ、

あの刃物を研ぐ音は何だよ

笑い声だって尋常じゃない!

俺に酒飲ませたのもきっと・・・

どうするんだよ、玄子!」

元直さんが私の両肩を掴んで揺すった。

「そ、それは・・・」

鋭利な刃物を研ぐ音が

重い沈黙の流れる部屋にまで

伝わってくる。

「孔明殿、どうすれば?」

私は助けを求めるように

孔明さんの言葉を待った。
      
          

「玄子、君はどうしたい?」

ええぇ?

こんな時になんで私の意見を訊くの?

「玄子、ここは・・・

君の判断に賭けてみたい」

              
          
***どうしよう~!?***

「玄子、今後は来客が来ても

私は留守だ。いつ帰ってくるか

わからないから、いいな!」

今のも幕僚に入れってお誘い

だったんだね。

「じゃあ、何で来客用の

茶菓子がこんなに?

あんこものが多いから

すっごい重かったよ(-_-;)」

「あんこ?つぶあん、こしあん

どっちでもいい。早く出せ!」

どっちでもいいってことは

どっちも出せってことだよね。

甘党・孔明さんの場合。

「大分、弟子らしくなってきたな。

して、許(きょ)――」

「京のお茶は急須の中です

「京? どこの京だ」

「京都、東京、北京、南京

お好きな京を選んでください」

「・・・・じゃあ、西!」

相変わらずだね・・・。

ってことで西の都 

西都(成都とはべつもの)の

お茶を出すことに。

「ほぉ。大分弟子らしくなってきたな」

これが弟子の修行なの!?

|

悪運の神様

「乱世の姦雄・・・」

私が確認するように呟くと

「董卓&呂布による

悪逆王国に反旗を翻すため

曹操は董卓に臣下の礼を取っていたが

そこは姦雄、

董卓暗殺を試みたんだ」

唐周さんが話を進めた。
         
         
「曹操は司徒の王允に

七宝を鏤(ちりば)めた短剣を

貰い受けて、

それを董卓に献上するように

みせかけて暗殺を謀ったんだ。

で、その日曹操はいつもより

やや遅く出仕したが、これも

また姦雄の策略の一つだった」

曹操はイメージトレーニングしてから

董卓暗殺に向かったんだ。

頭いいんだね、曹操って。
           
               

唐周さんはさらに物語を話すように

臨場感も混ぜて話し続けた。

「いつも傍にいる呂布には

『馬が貧弱だから曹操は

謁見に遅れた、良さそうな馬を

選んでやれ』と董卓直々に命令させて

呂布を遠ざけ、

一対一の情況にセッティングしたわけさ。」

お~~~やるね!曹操!!

私はゴクッと生唾を呑んで

曹操の健闘を祈った。

      
         
「それにしても、悪運強いよな」

元直さんが困ったように溜息を吐いた。

「董卓が? 曹操が?」

私が結果を求めると

「どっちも。

まず悪運の神が舞い降りたのは

董卓からだったな」

悪運の神なんているの?^_^;

          
「玄子、これが何だかわかるか?」

孔明さんはそういうと

戸棚に上がっていた

黒くて丸いものを私に手渡した。

「黒い大理石で作ったものだが

『鏡』というものだ」

“鏡”を覗くと、黒い石の中に

自分の姿を確認できた。

私の姿だけではなく、

後ろにいる孔明さんや均ちゃんの

動きまでも映し出されている。
         
        
「もしかして、これで

曹操の董卓暗殺はバレちゃって

失敗に終ったの?」

「正解!」

元直さんが鏡の中で

親指を立てた。

「寝台に横になっている董卓を

刺し殺そうとした曹操の姿が

鏡に映ったんだ」

色んな意味で

恐い・・・。

当時の凍てついた空気が

元直さんの話を通して

伝わってきた。
        
         
「当然、董卓は慌てて

『何をしているんだ?』と

聞くわな。

で、曹操は

『この短剣を献上しようと思い

まして』と取り繕い

『そうか?』と納得しかけた時に

呂布が馬を引いてやってきた」

緊張感はまだ続く・・・

呂布が来ちゃったんだもん。
          
          
「で、曹操は馬の試し乗りと

称してその場を立ち去ったが

曹操の鏡越しの行動を呂布と

参謀の李儒と

三人で分析、検討した結果、

全国に指名手配されたわけだ」

え~~どうするの?曹操!!
          
           
「変装はしたらしいんだが・・・

結局捕まってしまったんだ」

えぇえ? 変装下手だったんだね、

姦雄だったのに・・・。

「どういう変装だったの?」

私は均ちゃんに訊いた。

こういうのに答えてくれそうなのって

均ちゃんだけなんだもん。

「商人の格好したらしいよ」

変装してもバレルなんて

相当、インパクトのある人なんだね。
             
         
「で、捕まってどうなったの?」

今は曹操の応援。

「曹操を捕らえたのは

悪運の神様だったんだ」

残念、と唐周さんは舌打ちした。

「陳宮に憑依した

悪運の神様が曹操を

援けたようなものだった」

またまた新登場!

            
***今日の新登場は2人***

「玄子、電話は私に

つなげるな!」

「誰だったの?」

「幕僚に加われという勧誘の

電話だ。

今後、一切繋ぐなよ。

私は留守だ!いつ来ても留守だ。

それよりも、いい加減に

答えてみろ、許劭とは

誰で、何であったか」

げ! まだ覚えているの?

ピンポーン

「あ!来客です!孔明殿!!」

インターフォンで受け答えしてる間に

思い出せそう。

「いいえ。私は亮の兄、瑾です」

今度はお兄ちゃんになったんだ^_^;

「今は甘党旅行をしているので

暫く帰りません」

どんな旅行なの?

行って見たい・・・(^v^)

「折角ですが

知らない方からの

贈り物は一切受け取らないのが

諸葛家の家訓ですので

お持ち帰り下さい。

では、さようなら。

次回は、そうですねぇ・・・

一昨日おいで下さい」

・・・孔明さんのやりとりが可笑しくて

結局思い出していない。

ま、いっか。

|

姦雄・曹操

「反董卓軍の仕掛け人は誰?」

気骨ある、まさに英雄!

「曹操だ」

ここで出てきたか!曹操!!

「俺、曹操嫌い(ーー゛)」

唐周さんがいじけた。

「天上天下唯我独尊以上の

姦雄だからな・・・」

張角の弟子にここまで言われる

董卓、呂布、曹操って・・・^_^;
       
               
「曹操っていつから

姦雄になったの?」

英雄じゃなくて、姦雄って・・・。

「多分、物心着いた頃から。

ガキの頃からすっげ~悪で

曹操の叔父がその悪行を

曹操の親父・曹嵩に逐一、

チクッてたわけさ」

唐周さんってこういう

噂話、収集するの好きだよね。
         
           

「で、曹嵩は当然、曹操をしかる。

が、反省するくらいなら

姦雄にはなれない」

そして、元直さんも何気に知ってるし。

「玄子が曹操ならどうする?」

孔明さんは私が何も知らないのを

いいことに、質問して楽しんでるし。

「反省する振りだけして

悪さを続投する」

私の考えなんて

所詮、この程度です。

        
        
「ほぉ。君は私に何か言われても

反省する振りだけで

改めないのかね?」

そして、孔明さんにいじめられ

「均ちゃん・・・・」

助けを求められた均ちゃんは

「今は『曹操だったら』って

設定だから・・・ね?」

やはり、唯一の救い。

         
「曹嵩の叔父に対する信頼を

失わせたんだ」

ウズウズ病の唐周さん、ありがとう♪

孔明さんは少し

残念そうに笑っているけど

唐周さんはそれには気付かず

曹操の姦雄の芽生え?を

話してくれた。
             

「ある日又、叔父が曹操の家に来た時

曹操はいきなり癲癇(てんかん)を

起こしたんで、叔父はビックリして

曹嵩を呼びに行った。

だが、曹嵩が慌てて走ってきてみると

曹操はケロリとしているもんで

曹嵩が不思議がると

『叔父さんは他人の困った顔を

みるのが趣味で、

ありもしないことを

何でもかんでも言う人ですから

村のみんなも曹操ちゃんは

可哀相、って同情してくれてますよ』

と言ったもんだから

曹嵩はそれ以来、叔父の

言うことを一切信用しなくなったとか」

     
        
お茶目の域を超えてますぜ、

曹操の旦那!

けど、面白い人だな、曹操。

「敵に回したら恐そうだけど・・・」

とボソっと呟いたのを

「ほぉ。ならば曹操の

味方になりたいのか?」

ギャオス! (@_@;)

孔明さん!!

こんな時だけ

耳を研ぎ澄ませないでよ!(*_*;
                

「曹操のことまだ知らないし・・・

で、その後どうなったの?」

さぁ、唐周さん、話し給え!!

「天下の人相見、許劭に

『治世の能臣、乱世の姦雄』と

評されたんだ」
        
         
許劭?

***どっかで聞いた名前?***

「玄子、まさかどこかで聞いた名前

だったか?などと思ってはおるまいな」

ってことは、前に出てきてる・・・・・

「そ、そりゃそうですよ!

やだな~ 孔明殿ったら!

ははははははは」

「ははははははははは

それもそうだな これくらいのこと」

って大笑いしているうちに思い出せ自分!

「で?」

ウグッ((+_+))

「あ!孔明殿に電話!!

出てください!」

とりあえず、ホッ。

「・・・・・いいえ。

いません。

私は弟の均です」

は?孔明さんじゃん!

「いつ帰るかわかりません、

兄は変わり者ですから・・・」

自分で自分を変わり者扱い・・・

たしかに変わり者だよ、孔明さん。

「兄は携帯をもたない主義なので・・

はい、では。

永遠にさようなら」

(-_-;)・・・孔明さんって・・・。

絶対敵に回さないようにしなきゃ。

|

呂布+董卓=生き地獄

「えぇえ?

馬欲しさに義理の父親を

殺しちゃったの?!」

こっわ~~~!!

「董卓は、そんな男を

養子にしたんだから

これもまた驚きだろ?」

元直さんが驚く私を

更にびっくりさせた。
          
              
「呂布って、何者?」

相次いで養子縁組を

望んだところを見ると

親子の愛に飢えていたのかな?

「呂布、字は奉先

呂布が養子になってから

一気に董卓の威力が増したよな」

唐周さんが懐かしむように言った。

           
        
「口で言えるほど

生易しいものじゃなかったからな

董卓のしでかした

悪逆非道の数々は・・・」

元直さんも酒をしみじみと

味わいながら言葉を濁した。

「・・・ヨイ子のみんなには

ちょっときついぜ・・・」

唐周さんは均ちゃんと

私の肩をポンポン、と叩いた。
     
          
「天上天下唯我独尊な呂布と

残虐行為をすることにしか

己の価値観を見出せない董卓。

この二人がグルになったんだから

もう大変。

“生き地獄”の創始者といおうか」

元直さんが当時の世情に

同情を示した。


           
              
「人間の悪とは何たるか。

栄華を極めた果ての

人類の姿なのかもしれないな」

孔明さんがボソッと呟くと

「孔明さんって何で

こんな冷静なんじゃいな?」

唐周さんが孔明さんを凝視した。

「こういう男だから・・・」

元直さんは不思議がる唐周さんの

袖を引っ張って

「これが孔明の魅力だ」

と苦笑いした。

    
         
「人類の悪の極みである

董卓を誰も倒そうとしなかったの?」

この国って腰抜けしかいない

わけでもないだろうに。

そういえば、劉備も曹操も

まだ出てきていないなぁ・・・。
               

「勿論、各地の群雄が

反董卓連合軍として

立ち上がった。

それが、『虎牢関の闘い』だ」

虎牢関の闘い?

そこで董卓を追い払ったのかな?

「洛陽まで行ったら

連れて行くつもりだが

孔明さんが私の意向を

打診してきた。

「安全なの?」

戦場跡なんて・・・。
       
       
「十五年くらい前の話だからな。

けどあの戦いは結局

英雄が英雄を識るための

戦いだったような気もするなぁ・・・」

元直さんは杯をテーブルに置くと

虎牢関の戦いについて

話し始めてくれた。
         
      
***頑張れ!反董卓軍!***

     ☆番外編★

「孔明殿~ 雪合戦しよう!」

雪も積もったことだし

たまには体を動かそう。

「いやだ。お子様同士楽しんでいろ」

ま、期待はしちゃいなかったさ。

なので、均ちゃんと雪合戦を

していると

「あ!」

しまった!いつの間にか

外に出ていた孔明さんに

ぶつけてしまった(*_*)

「す、すみません!m(__)m」

孔明さんの瞳、雪よりも冷たいよ・・・。

「・・・・・気をつけろよ」

あれ? 怒られなくてよかった~。

と思ったのも束の間

一度に無数の雪球が襲ってきた。

「な、なに?」

伏兵?!

「あ、悪い。

今出来上がったばかりの

弩(ど)を試してみたんだが

なかなかいい出来だ」

とニヒルな笑いを浮かべると

「あ、悪い、悪い。

これぐらい避けるかと思っていたから」

孔明さんは楽しそうに

弩を使って雪球を私に投げてきた。

「何気に一番楽しんでいるジャン^_^;」

そして、この日から一週間

「特訓」と称して毎日、雪合戦が

隆中で行われたのでした・・・。

もう、絶対、孔明殿は誘わないぞ(T_T)と

涙ながらに決意した正月は

こうして過ぎていったのでした・・・。

|

丁原<赤兎馬

「少帝、べつに悪いこと

していないんでしょ?」

年端も行かない子供を

暗殺なんて!!

「少帝は何進が立てた皇帝

だったから、そのままだったら

董卓の権力は及ばないだろ?」

唐周さんは世の流れを

諭すように無表情で話し続けた。
        
           
「誰も反対しなかったの?」

幾らなんでも

反対する人がいないんじゃ

腰抜けの集まりだよ。

「丁原だっけ?

あのおっさんは反対してたよな」

おぉ~まだまだ

この世の中も捨てたもんじゃないね。
       
            
「丁原さん度胸あるよね。

他の人が腰抜けなのか

わからないけど」

この時点ではまだ董卓の

悪逆ぶりは発揮されていなかったんだから

丁原さんって人を見る目があるのかも。

「あのおっさんがでかい態度

とれたのも、養子の呂布のおかげ

だったんだろうけどな」

おおっと、またまた新登場。

「呂布って偉い人なの?」

どんな養子なんだろう?
       
               
「玄子。ここで問題だ。

丁原は反対していたが

結局、陳留王が帝になり

少帝と何皇后は暗殺された。

一体、丁原の身に何が起きたと

思う?」

孔明さんが、いつの間にか

一人の世界に入って

読書をしていたけど

気分転換に質問をしてきた。

本を読みながらも

周りで話していることが

解るなんて、流石は

私が「師匠!」と見込んだ方。
          
            
「丁原に金銀財宝を贈った!」

ってことだったら丁原も所詮

腰抜けだよね。

「チッチッチッ!

金銀財宝を贈った相手が違う。

丁原の養子、呂布に贈ったんだ」

唐周さんはせっかちなところが可愛く、

私が正解に辿り着くまで

待てなかったみたい^_^;

「けど、金銀財宝だけだったら

呂布もあんなことしなかったかもな」

元直さんが付け加えた。

「あんなこと?

金銀財宝に何がおまけされたの?」

疑問は二つ。

「金銀財宝がおまけ、みたいな

もんだったな」

金銀がおまけになるなんて

呂布は一体、何を貰ったの?
         
           
「呂布は最強の武将、

そんな男が欲しがるものといえば

名馬」

馬?

「董卓の愛馬・赤兎馬は

1日に千里走るといわれる名馬。

それを呂布に与えたんだ」

孔明さんが私の脳細胞が

働いているかどうか伺っている。

赤兎馬協会もここから来てたんだ、

なんておバカなことは

あとで均ちゃんと話すとして・・・。
        
             
「赤兎馬と引き換えに・・・

丁原を裏切れってことだったとか?」

愛馬をただで渡すはずはないだろうから。

「だが、ただ寝返れば良いわけではない」

孔明さんが結論を言うよりも先に

唐周さんがウズウズ病に

耐え切れずに答えた。
             

「養父の丁原を殺したんだ!」

          
***義理の父親を!?***

  ☆正月・番外編

    ~何気に本編より長いかも~★

初売りの帰り道。

「孔明殿~ 重いよ~」

甘味処の福袋

何が入ってるのか分からないけど

重い(*_*)孔明さんが殆ど食べるのに

私が両手に一杯抱えている。

「均! 持ってやれ!」

「あ、気付かなくてごめん!」

均ちゃんは優しいなぁ。

均ちゃんの荷物も沢山あるのに・・・。

元直さんは母上に宅急便で

贈る手続きしてるし、

孔明さんは本屋で読みたい本を全部

速読で読破しちゃったから

買う必要ないらしい・・・

「孔明殿も・・・」

白羽扇以外手にしていない孔明さん。

「修行だと言っただろうが」

い、いつから修行になったの?

「師に荷物を持たせるのか?」

そ、それは出来ない。

「でも、弟子にしてくれるんですね!」

「ま、番外編だからな」

やった~\(^o^)/初詣に行ってよかったぁ!

「ところで、初詣に行ったあの場所は

一体どこの誰を祀っていたんだ?

神社ではなさそうだったが。

甘酒と玉子酒を出すくらいだ。気の利いた者を

祀っているのだろう」

さぁ?誰だろう?人気スポットだったから。

「武侯祀、だって。わかる?」

「武侯祀? さぁな。

ま、私には関係のないことだ」

こうして、この歳の初詣は

無事に終了したのでした。

|

賭けの予約

「賭け?」

賭けるほどのお金もないのに

何を賭けろと?

「あ!孔明殿!

その前にちょっとよいでしょうか?」

ドサクサに紛れて

すっごく大事なこと忘れてた。

「何だ?」

        

「論諸子書き上げたら

ご褒美だったよね?

私の願いを聞いてくれるって」

思っていることは言わなきゃ

忘れられる世の中。
       
          
「・・・・・覚えていたのか」

って孔明さん、何でがっかりするの?

「で、何だ?言ってみろ」

手首の手当てだけで本当は

十分だけど・・・

願いを聞いてくれる機会

これから先あるかわからないから

とりあえず、駄目もとで言ってみよう。

私も白羽扇みたいなのが

欲しいです!」
           
             

孔明さんのトレードマークって

感じで、とても不思議な白羽扇。

今夜こそ、お開きになってから

白羽扇との出会い聞くぞ!!
             

孔明さんは、白羽扇を

暫く見つめると

何か思いついたらしく元直さんの

顔をチラッとみてから

私に向かっていった。          
           
「そうだな・・・・・

ならば、賭けに勝ったら

鳥の羽を使って何か

玄子のために作ってやる、

というのはどうだ?

お! いいね!!

白羽扇じゃなくても

孔明さんが直々に

作ってくれるなんて!!

商談成立。

         
           
「ちなみに、玄子はどっちに

賭けるんだ?」

劉備は世間で“人徳の士”って

言われてるくらいだし

何より一緒に月見をした縁だ!

「劉備を信じます!人徳の士!」

偽善者じゃありませんように・・・。
              

「元直兄は?」

次に孔明さんは

何故か元直さんを

巻き込んだ。

「名君であることを

信じたいものだな」

元直さんが答えるのを

待っていたかのように

孔明さんは賭けの条件を切り出した。

「じゃ、こうしよう。

劉備が本当に人徳ある

名君と判断出来たのなら

玄子には羽を使ったものを

私が直々に作ってやり、

元直兄には劉備の

軍師になってもらいます

元直さんが、口に含んでいた

酒を思いっきり噴き出した。

「何で俺が?

俺が勝っても

負けたお前の言うとおりに

するわけ?」

・・・そりゃそうだ。
             

でも、元直さんは

口元を拭いて

一瞬、真剣に考えると

「・・・いいぜ!」

いつになくまじめに答えた。

(いつも真面目じゃないから

本気が伝わりやすい^_^;)

確かに、劉備と元直さんは

すっごく馬が合ってたからなぁ。

       
        
「で、孔明が勝ったら?」

劉備が偽善者だったら?

「考えが甘かった、ということで

玄子と元直兄には各地にある

甜くて美味しいものを

集めてもらいましょう」

どっちみち

元直さんは大忙しだね。
         

「でも、どうやって

確かめるの?」

と聞くまでもなく

「それは、巻き添えになった

俺が確かめるさ」

元直さんが胸を叩いて答えた。

ある意味、元直さんの運命が

懸かっているからね~。

        
          
「ま、隆中へ帰ってから、だが」
           

賭けの予約が取れると

「ここから先は

董卓の悪逆な話だ。

おやつでも食べながら

まったりと教えてしんぜよう!」

唐周さんが不気味な笑いを浮かべながら

元直さんと頷き合った。
             

「董卓は手始めに・・・・・

弁王子、少帝を暗殺したんだ」

          
***いきなりそんな

        悪魔レベル!?***

「孔明殿・・・」

「なんだ?」

「身長の限界、かわりに

おみくじの結果を

木の枝に付けてください

お願いしますm(__)m」

「ただでとは言わないだろうな?」

「甘酒もう一杯サービス」

「・・・・・一杯で十分だ」

「・・・玉子酒もつけちゃいます!!」

「・・・何してるんだ?貸してみろ」 

何だかんだ言って優しい孔明さんでした^^

|

董卓の心

「董卓、字は仲穎」

私が席に着くか否かの

タイミングで唐周さんが話を始めた。

そんなに話をしたかったんだね^_^;

「で・・・・どこから

話せばいいんだろう?」

            
          
ドアに鍵をかけて出かけた矢先

『あれ?どこ行くんだっけ?』

ってな感じの唐周さん。

          
「そんなに話題が豊富なの?」

何も知らない私としては

なんのことやら・・・。

「そりゃもう、極悪非道まっしぐら!」

張角に仕えていた唐周さんが

言うくらいだから相当・・・・?
         
         
「あいつって本当に

漢民族だったのか・・・?

文字が出来て以来の最悪な

人間ってまで言われるくらいだからな」

元直さんが確かめるよう聞いてるけど

文字が出来て以来の

極悪人って、想像を絶するよね。

この後の流れを聞いていても

いいのだろうか?
          

「董卓って出身地が西の端っこの

地方だったから、

子供の頃から異民族と交流があったとか、

董卓にも異民族の血が流れてるって

話を聞いた事がある」

漢民族と認めたくないくらいの

ひどい奴だったの?

           
        
「だが、その董卓も若い頃には

まだ人間らしさがあったようだ。

異民族の長が董卓を訪ねた際には

耕作用の牛を潰して歓待したことも

あったとか言うし」

って唐周さんはどこでそんな

豆知識を? 見たの?

あの董卓が??」

元直さんが初耳とばかり

身を乗り出すと
                 
            
唐周さんも身を乗り出して答えた。

「さらに捏造疑惑が出そうな

話だが、反乱軍を鎮圧した時に

賜った褒美の品を

『この手柄は確かに

俺様のものだが

褒美の品は兵である

お前たちが貰うべきだ』

といって、全部、兵士に与えたらしい」
        
          
「・・・・信じられん・・・」

元直さんは、顔をしかめて

どう思う? と孔明さんに眼で訊いた。

「あまり興味はないのですが・・・

人の心は実に簡単に変わりやすい

ですから。地位、名誉、権力と

引き換えに心の強さを失ったのでは?」

孔明さんは客観的に言葉を選んだ。

       
           
「孔明殿、劉備将軍も

董卓みたいになっちゃうと思う?」

ちょっくら寄り道。

「劉備? 何故またここで

彼が出てくるんだ?」

孔明さんは白羽扇を動かした。

「人徳のある将軍って

劉備しか知らないから」

知らなかったとはいえ

一緒に月見をした仲だし。
     
             
「・・・そうだな・・・賭けてみるか?」

             
***って何を?***

☆正月・番外編★

「孔明殿、新年快楽!!

初詣に行こう!」

あけましておめでとうございます!!

「新年快楽。

だが、初詣は・・・やだ」

孔明さんは私には見向きもせずに

本を読んでいる。

「何で?」

「面倒くさい」

均ちゃんも元直さんも

準備を終えたようす。

「孔明を連れ出せ!

それが出来なければ

今日のおやつは抜きだ!」

と元直さんに脅され孔明さんを

誘っているんだけど・・・。

おやつ・・・・・あ!そうだ。

「孔明殿! 甘酒を振舞っているらしい

からいきませうよ!」

やはりこれしかないでしょう。

「・・・・・元直兄の頼みとあれば

仕方があるまい」

こうして何とか神社へ。おやつ確保!

+++++

「孔明さんの弟子になれますように!」

「兄ちゃんに認められますように!」

「母上が健康でありますように!」

「・・・・・・・・・」

孔明さんだけ何も言わない。

「孔明さんは何を願ったの?」

「ふっ」

って笑うだけ?

「孔明はそういうやつだ、諦めろ」

元直さんはそういって首を振った。

「甘酒いかがですかぁ?」

そこへ甘酒登場。

「おぉ、旨いな!

早速、願いが叶ったぞ!」

って孔明さん!!!

そんなこと願っていたの?・?

すると元直さんが寂しそうに笑った。

「孔明は・・・こんな奴なんだ・・・

今に始まったことじゃない・・・

俺たち三人の一年が

暗示されたようだな・・・」

「とっても・・・」

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